皆様、最後にビデオテープを再生したのはいつですか?
DVDが普及してからビデオが過去のものになったので、10年以上前と答える方は多いと思います。
個人的に音楽に深い興味があり、コンサートやバンドのビデオがかなり集まってきました。DVDやブルーレイとして再販する可能性は低いと思いますので、私用のためにデジタル化することを試してみたいです。
もちろん、ビデオをお店に持っていけばデジタル化してもらえますが、自分でやる方が面白いと思います。
では、どうやってやるのでしょうか?
基本的に4つの方法があります。
①DVDレコーダーでDVDに記録
②カムコーダーをテレビに接続し、映像をパソコンに保存
③DVレコーダーに記録
④DVコンバーター経由でパソコンに保存
私は直接ラップトップに保存したかったことと、テレビもカムコーダーも持っていなかったため、結果④を選びました。
まずはビデオデッキが必要です。
かつては高価でしたが、今では一般的なビデオデッキは中古で1000円以下で購入できます。
なぜなら、ビデオデッキは大きくて邪魔なので早く手放したい人が多いですし、テレビやテープがなくて動作確認ができないためジャンク品として扱われるからです。
もちろんプロ用のデッキ、例えば放送局が使うようなものだったら話は変わります。
次はDVコンバーターという機材です。
基本的にアナログの映像(ビデオ)を入力して、デジタル化された映像が出力されます。実はデジタル映像が普及してからアナログ映像はほとんど使われなくなりました。
そのため、今の時代ではこの機材が売りづらいので誰も新しいモデルを開発しません。さらに古いモデルしかないため、かなり入手が困難です。
その影響でデジタル出力も古い規格になっています。USBではなくてFireWireになります。
FireWireを覚えていますか?USB 2.0よりも速い、Appleが開発したシリアルバスです。
AV機器をパソコンに接続するのによく使われていましたが、Thunderboltが登場してからだんだん使わなくなりました。
続いて、FireWireをラップトップに繋ぐ必要があります。デスクトップパソコンならFireWire入力が付いているキャプチャカードを簡単に入れられますが、ラップトップの場合は難しいです。
私は古いMacBook Airを持っているので、そのMacbook AirのThunderboltポートに接続することにしました。そのためFirewireのアダプターが必要です。
実はAppleがこのようなアダプターを開発しましたが、DVコンバーターのような古いものなので入手が困難です。
しかも需要が高いので、中古でも2万円以上で売られることも珍しくありません。Appleの通販サイトによると小売価格は3,880円でした。
Firewire⇔Thunderboltアダプターが高すぎたので、違う方向にしました。
FireWireはThunderbolt1、2で互換性がありますが、Thunderbolt3(USB-C)やUSBとは通信プロトコルが全く異なるため使えません。つまり、Thunderbolt1、2しか選択肢がありません。
ThunderboltはAppleの技術なので、Apple認定のものを使ったほうがいいと考えました。
そこで、Belkinが作ったThunderbolt Dockという、いろんな種類の機材をパソコンに接続するためのドッキングステーションを見つけました。Appleの通販サイトでも販売されていたので怪しくはないと思います。
Thunderbolt Dockは今も新しいモデルが開発されていますが、Firewireのサポートはなくなりました。一番最初のモデルだけFireWireポートが付いています。
小売価格は29,800円でしたが、中古でケースにたくさん傷が付いている本体だけを3,000円で入手できました。
これで全ての機材が用意できました。ビデオテープからパソコンまでの接続チェーンをまとめると次のようになります。
ビデオテープ⇒ビデオデッキ⇒DVコンバーター⇒ドッキングステーション⇒ラップトップ
長くなりましたが、これでようやくビデオをパソコンに映すことができました。
皆さんも、お持ちの古いビデオをデジタル化してみませんか?
【Webマスターコメント】
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大切な思い出が詰まったビデオテープをお持ちの方は少なくないと思います。
ビデオデッキの数も減っているので、デジタル化してスマホなどで見るのも面白そうですね。
かなり技術的な内容が多めではありますが、皆さんも現代の技術で蘇らせてみてはいかがでしょうか。
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